ヨス家の子育て物語

~子を育て、子に育てられ、親になってゆく~

第10話「アイから始まるメッセージ」

 我が家で実際にやってみたシリーズ。

 本日は夫婦でのコミュニケーションにまつわる話。

 夫婦仲の良い家を目指す我が家では、お互いがこんなものを導入してみようと、提案することがある。実際に導入している方法で効果のあった1つを紹介しようと思う。

 

 ずばり夫婦のコミュニケーションでは「アイ」が大事である!

 

 あー、はいはい、愛だよねえ。

 夫婦愛があればなんでも乗り切れるよねえ。

 という話ではない。

 

 英語で「私」を示す「I」にまつわる話。

 Iメッセージというものについてだ。

 

 我が家は怒鳴りあいの喧嘩が今のところない夫婦だ。

 だけど、言いたいことを我慢しているわけでもない。

 むしろ何か気になることがあれば、口に出して話し合う。

 だけれど話し合いというのは、ちょっと間違えるとこじれてしまって相手を傷つけてしまうこともある。

 その危険性をグッと下げてくれるのがIメッセージだ。

 

 

 

 

 

Iメッセージとyouメッセージ

 

 

 Iメッセージは「私」が主語となった伝達方法。

Youメッセージは「あなた」が主語となった伝達方法。

 

 Iメッセージは「私」の気持ちを言葉にする。

Youメッセージは「あなた」がした言動に対する評価。

 

 たとえば、夫婦間で相方が料理をしてくれたとする。

 そこで相手に対して一言、

「(あなたは)料理の手際がいいね」「(あなたは)盛りつけが上手だね」というのは、Youメッセージ。

対して「料理の手際がいいね、(私は)さすがだなあって思ってるよ」「盛りつけが上手だね、(私は)見習いたいなあって思ってるよ」というのがIメッセージ。

 

 IメッセージとYouメッセージのどちらが万能という話ではない。ただ、会話をする上でこじれやすいのがYouメッセージである。

 なぜならYouメッセージは相手の言動に対する評価を「私」がしているため、相手がそう感じてない場合は逆効果になるのだ。

 

「料理の手際がいいね」

 ⇒相手が「今日の調理はスムーズだった」と感じていれば嬉しい。

 ⇒相手が「今日の調理は手際が悪かった」と感じていれば「そんなことないよ」と否定される。

 

一方でIメッセージは「私」の気持ちなので、相手の否定が入る隙間はない。

「料理の手際がいいね、さすがだなあって思ってるよ」

 さすがと思っている私の気持ちを、そんなの変だろ? と相手が否定するのは出来ない。

 だって私の気持ちは、私だけのものだから。

 我が家では夫婦ともにIメッセージの原理を理解し、最近では大事な話以外の日常会話でも、しれっとIメッセージよりのやりとりが飛び交っている。

 

 

 

「私は、○○と感じる」を利用して

 

 実際に使ってみると「私」の気持ちを添えるこの伝え方は、やりとりが非常に柔らかくなる。

 とある事に対して「私は○○と感じるよ」「~したらいいんじゃないかなって思うけど」に近い雰囲気で話を振られると、押し付けがましくないのだ。「ああ、そんなふうに思ってるのか」と受け入れられやすい。それに対して「私はこう思う」という雰囲気で返答すると、さらに相手がまた自分の思いを返してくれる。

 山なりのキャッチボールが永遠と繰り返されていく。

 そのやりとりは、なかなかに心地よくて時間泥棒にあってしまう。

 

 

 

 夫婦になると、ついつい日頃の会話でも相手に遠慮がなくなって、強く出てしまわないだろうか?

 そんな時はちょっと落ち着いて欲しい。

 そして「私」はこう思うんだ、と話しかけてみると相手との会話も柔らかいものになるかもしれない。

 

 

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